長野市で樫の剪定
ブツ切りにされたカシの剪定
担当させていただいて3年目のお庭です。
ひと夏放置して、ボウボウでございます。
というのも理由があります。
いたしかたなくブツ切りにした経緯
元々はご依頼主様が高枝チェーンソーで枝を払っていたそうです。
そうなれば当然のごとく状態は悪くなります。
枝は混み合い、幹は切り口が塊状になり枯れが入り込んでいたり・・・酷い状態でした。
「小さくして欲しい」というご要望もあり、やむなく一旦整理ということで頭をストンと落とした次第です。
胴吹きが出るのは元気な証拠、ではありません
カシを強剪定すれば、先の写真のように徒長枝がぴょんぴょん飛び出してくるのも自明の理です。
それを「元気になったねぇ」と思われることが多いですが、実は逆です。
胴吹きや徒長枝は木が「死にたくない!」とあがいている証拠です。
それをさらに切り落とすと、ますます木は弱くなってしまいます。
なので、この半年はあえて放置していました。
いつもうまくいくとは限らない剪定
こうなりました。
当然、褒められたもんじゃあございません。
「スッキリしたね~」と喜んでいただけるのですが、私としては「はい・・・」と生返事が出るばかりです。
周囲との兼ね合いやご要望を汲んで小さくせざるをえませんし、忌み枝(良い方向に伸びていない枝など)が多いのでどうしても透かし気味になってしまいます。
全除去がセオリーとされる胴吹きについては、葉の絶対量を少しでも確保するためにあえて残してみました。
もう少し中間部分に吹いて欲しいものですが、やはり木は人間の思うようにはいきません。
来年の春から、どうなるでしょうか。
こんなに立派な幹なので、奔放に枝葉を拡げさせてあげたいのですが、周囲は通路、道路、駐車場に囲まれていますから・・・。
こんな解決方法もあります
同じ敷地内の他の樫は、今年の春に伐採したものもあります。
半年経ってこうなりました。
小さかった芽が順調に育ち、今や高さ1mを越えています。
株立ちの庭木として育て直しているのです。
ただし、放っておけばいいというものではありません。
小さな芽が無数に出てくるので、何年も先を見越して良い芽だけを残して間引くのです。
草刈りもしないと、草に埋もれてしまいますね。
マメな手入れが必要ですが、大きくなり過ぎた木はこうしてイチから育てなおすのも良いと思います。
人と緑の共存は難しいこともありますが、私もトライ&エラーの日々です。
こうして試験的にやらせていただけるお仕事に感謝です!
記:稲垣
前の記事へ
« 長野市で小さなお庭の剪定次の記事へ
お庭の秋剪定始まってます »